2017年4月10日月曜日

母の支え~くらし随筆(9) いわき民報~

ある程度期間の決まっている子育てというのは、先も見えるし、精神的な疲れもひょっとしたら子の成長を感じられることで、癒されていくのかもしれないです。
それに比べて先の見えない介護は、心と体の疲れが子育てとは比べ物にならないくらい大きいのだと思います。
それが日常となると、自分の置かれている状況を客観的に思う気持ちすら麻痺して、鬱積していく・・。
介護される側の尊厳と同じくらいに、介護する側の心身のケアは大切です。
当たり前のことだけれど、これがなかなか難しい。
いわき市社会福祉協議会の皆さまには、当時、本当にお世話になりました。
母が17年間介護をし尽くせたのは、そう言った第三の手があったから。
今でも私は鮮明に覚えています。
入浴サービス後祖母を囲んで、介助員の皆さまと過ごした和やかなお茶のひとときは、母だけではなく家族にとって心の休息時間でした。
植物を育てる楽しみを教えて頂いてからこれまで、そして今なお、花は母だけでなくそれを教えてもらった、孫である私の支えにもなっています。
子育てが十人十色であるように、きっと介護の現状も様々です。
私自身もっと世の中を知って、機会があれば可能な限り社会参画していきたいと思っています。



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