2017年6月4日日曜日

パリジェンヌの薬箱

この頃、一日が何と早く感じることか。
気が付けは一週間はあっという間。

一つのことを詳しく調べたり、それとは逆に、数多くのことをこなさなければいけなかったり・・。
とても24時間では無理だな・・と思うことも多々あります。
優先順位を決めて取り掛かりますが、まぁ、今日はいいか‥なんて自分を緩めるときも(笑)。
そんな感じの毎日でも、寝る前には自分だけの時間を愉しむようにしています。

2年前の出版以来、思い出したように棚から取り出して無性に読み返したくなる『パリジェンヌの薬箱』は、この頃ベッドサイドに置きっぱなしの本。

ハーブを煎じたり、チンキ剤を飲んだり、エッセンシャルオイルで患部をマッサージしたり。
パリの女性たちには、祖母や母から受け継がれたフィトセラピー=植物療法が根付いていると言います。
それは、体の不調や皮膚のトラブルを予防・解消する伝承医療。
"飲む"・"塗る"・"香る"という、フィトテラピーの3つのアプローチ方から、植物の有効成分を効果的に取り込める方法などが書かれている一冊です。

上の子たちがまだ幼かった頃、お風呂あがりに二人をごろんと並べて、手のひらに取って温めたベビーオイルを全身に塗って、彼女たちが満足するまでマッサージしていました。
本来の目的は、乾燥肌の保湿。
でも、手の温かさと声掛けと、心地よい香りで保湿以上にスキンシップの役割が大きかったと思います。
年頃になると、娘からカレンデュラクリームでのマッサージをお願いしてくるように。
そして今、年の離れた末っ子もまた、カモミールやオレンジ、ラベンダーの香りが心地よいと見えて、お風呂上りにはおねだりしてきます。

普段見過ごしてしまいそうなことも、肌に触れることで子どもが心を開き、コミュニケーションの充実で、彼女たちの小さな心の変化もいち早くキャッチすることが出来たように思います。
そして、母親としての私にも変化が。
普段の慌ただしさを忘れられて、香りに癒されて、母性も育まれる・・そんな優しさと穏やかさを取り戻せた時間です。

私が思うに、フィトテラピーとは。
自分自身と向き合い、自分の心と体の変化をいち早く知り、心地よく生きていくための、数ある方法の一つだと感じています。

ライフステージによって変化する女性の心身のための、優しいケア法。
植物の効能と使用方法をよく知って、自分だけの薬箱を作りたくなります。


・・そんな風に感じながら、今夜も部分的に深読み(笑)。
自然に瞼が閉じてくるまで、無心に読んでしまう愛おしい一冊なのです。


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