2016年9月9日金曜日

Antique Mauve Color ~Frame Arrangement~ 

とあるご縁で、花に触れてみたいというお子さんと、ここ数回ほど一緒に花時間を過ごしています。
予め好みの色を聞いて生花を用意したり、手持ちのプリザーブドフラワーを持参したりしてのお宅訪問。
私は隣に座り、お互いに好きなように花を挿していく・・とても穏やかな時間です。

今日はお礼に音楽を聴きに来てくださいと、市内で開かれていた方部音楽祭へ招かれました。
人混みの中でその子を見つけて大きく手を振ったら、満面の笑み。
子どもたちが斉唱した歌声と詞が胸に響いて、少し涙が出ました。

私は花時間の愉しさを贈り、彼女からは音楽を奏でる喜びを伝えて貰いました。

彼女は淡い色が好きらしいけれど、私はちょっとくすんだ色が好きなのだと話たら、何故か目を丸くします。
何故だろうと思って理由を聞いてみると、“くすんだ色は、汚れたイメージがある・・”とのこと(笑)。
心にほんの一滴墨を落とした色が、きっと彼女にとってはくすんだ色なのかな。

(ピンクや紫、茶色のアンティークカラーを素敵だな・・と思い始めたのはいつ頃からだっただろう。)
音楽祭から戻ってきて、以前教室で作ったフレームアレンジを眺めながらそんなことを考えていました。


くすんだ色は、花の陰影が多くて奥行きを感じます。
フレームにモーブ色のアーティフィシャルを集めたら・・何となく絵画のように見えなくもない(笑)。
きっと彼女がたくさんの経験を積んだ後、花に触れたならくすんだ色の魅力を知るのではないかと思います。
経験値の低い私も、彼女と同じです。
生きる場所も年齢も異なりますが、いつも会うたびに胸の奥に何かを感じる花時間です。

2016年9月8日木曜日

Bouquet of Ribbon cufflinks ~ORNE卒業課題~

前回の平窪でのレッスン(アトリエNATURA)から、1か月以上が経ちました。
久しぶりに先生に会えて、とても嬉しかった(笑)。

車のちょっとしたトラブルがあって、今日は慣れない代車で伺いました。
いつもより排気量の少ない車でしたけど・・帰宅時には少し愛着がわいて、天候優れなくても何故かほっこりとした気持ちでした。

本日のレッスン作品は制作途中なので、後日記録するとして・・。
オルネフラワーもひと通り基礎的なモチーフ作りは終わりました。
只今協会へ提出中なのは、ディプロマコースの卒業課題です。
ジュエリーローズ、重ね花、リボンワークも取り入れて、花を一切用いないオルネフラワーのみのブーケを作りました。
どんな評価になるでしょう。。。
ドキドキして返却を待っています(笑)


 シルバー色のワイヤーであれば、迷いなく純白のリボンを選ぶのですが、先生が用意して下さった生成り色のリボンを合わせてみたら、予想外にしっくり馴染みました(笑)。
色って実に不思議。
リボンのわずかな黄味が加わると、シャープな印象のシルバー色が柔らかく感じます。
加えてストライプのオーガンジーも、私の心を鷲掴みに(笑)。

セルフフォトレッスンも兼ねたこちら“リボンカフスの花束”の記録は、これからの励みにしようかと思います。





2016年9月6日火曜日

ちいさな かがくのとも

福音館書店さんには、我が家もとてもお世話になりました。
添い寝しながら読み聞かせをすると、いつの間にか寝落ちしていて私自身の顔の上に絵本を落として目が覚める始末。
巷にはたくさんの絵本がありますが、手に取る私も広げる我が子も、情緒が安定するのを感じます。
月刊絵本“こどものとも”は、創刊60周年。
かがくのとも”(1969年に世界で初めて刊行された「月刊科学絵本」)に関しては、6年前に500号を迎えたそうで。
特に知的好奇心を刺激する科学絵本は、身近な事柄が優しくわかりやすく描かれていて大好きです。

明日は、2学期最初の読み聞かせで、私の担当は特別支援学級です。
顔見知りのお友だちもいて、会うのが楽しみ。
どんな絵本に興味を持ってくれるのか事前に担任の先生に確認したところ、何でもOKです!とお返事をいただきました(笑)。
ならば・・と、今回は手持ちの科学絵本をセレクト。

虫のお腹の後ろって見たことある?
トンボってどこで生まれて、どうやって羽をひろげて空を飛ぶの?

きっと生き物の見方が変わること間違いなしです(笑)


教科の中で、私はやはり一番に理科が好きでした。
祖父にプレゼントしてもらった顕微鏡で、付属のプレパラートだけでは物足りず、台所からは野菜、庭から草花をもらって・・どうにかピントを合わせて覗き込みました。

年頃になると、さすがに図鑑関係だけでは知力も低下の一途をたどるかな・・と書物を手に取るも、国語嫌いの私が読みたいと思うのは、やはり科学偉人の伝記もの。
ご想像通り読み解くまでには至らないまでも、彼らの努力と後世に受け継がれた偉大なる業績には感動しきりでした。
中でも、ダーウィンの名言は胸を打つものがあって、今に至ってもそこから生きるパワーを貰い続けています。
※チャールズ・ダーウィン
1809年~1882年。イギリスの自然科学者・地質学者・生物学者。“種の起源”著し、進化論を提唱。)

生き残るのは、最も強い種でも、最も知的な種でもない。
最も変化に適応できる種が残るのだ。
by Charles Darvin

個々の多様性を受け止めあい、共生していくこと。
明日会える子どもたちに贈るばかりではない、私たち個人へのメッセージのように感じます。

2016年9月5日月曜日

ペチュニアの魅力

仕事場の戸締りをして自宅へ戻ろうと西の空を見上げたら、今日の月は絵に描いたような三日月でした。
日中はまだまだ暑さが厳しくて、でも夕方から夜の外は虫の音色が美しくて・・確実に秋は近づいてきているなと思います。

十五夜お月さままであと十日とちょっと。
満月を見上げるころには少しは涼しさも増しているのかな。

プランターに植えている花たちもお疲れ気味です。
“花壇の女王”ペチュニアも、そろそろ幕引きでしょうか。。。
サフィニア同様に、枯れた花がら摘みに手間がかかります。
それに茎や葉がべたつくのもちょっと苦手・・。
害虫から身を守る植物本来の知恵らしいですが、手入れをするたびにブルーになることも。
上手に手をかけたならこんもりきれいに盛られて素敵なのですけれど、その手間に意地やけて一時期この花が嫌いになりました(笑)

でもしばらく顔を合わせないと・・やはり気になる。
結局は好きなのだと気付いてからは、傷んだ花がら摘みや摘芯(花を大きく育てるために、新しく伸びた茎や枝を途中で摘み取ること)も嫌ではなくなりました(笑)


花ってじっと見ていると、その模様や色のグラデーションや輪郭にはっとさせられることが多いです。
観察した後に花言葉を調べてみると、なるほどね~!と思ったり、どうしてかな?と疑問に感じたり。
自分の今置かれている心の状態で花を見ると、その花が優しくも逞しくも・・時には冷ややかにも見えるから、なお不思議。
ペチュニアの花言葉は、“あなたと一緒なら心が和らぐ”。
花の魅力を一層引き立てるのは、こんな花言葉にもあるような気がします。


暑さ凌げる時期まで、あとちょっと頑張って欲しい“ペチュニア”。
毎朝、外に出るときにこの花と目が合うと、心が和らぎます。

2016年9月4日日曜日

Jewelry Leaf ~ORNE~

夏休み明けの一週間。
彼女たちの学校が始まると、拍子抜けするのか決まって私自身の疲れが出てしまうのがこの時期。
必要最低限の用事は済ませて、先週はいつもよりゆっくりと過ごしました。
それにしても、生きていると色々なことが起きるものです。
心が落ち着きを取り戻したのも束の間。
既に、仕事&家庭は次のミッションへと動き始めています。

これまで生きてきて、それぞれのターニングポイントで出会った方々には“バランスが大事”だと告げられてきました(笑)。
恋と勉強、仕事と恋愛、家庭と仕事、仕事と子育て。
どれも大切で天秤にかかられるものではありませんが、私はこのバランスがうまくとれない(笑)。
夢中になり過ぎたり、手を抜き過ぎたり。
上記↑のバランスを持つためにも、自分の好きなことに手をかける時間は、心の栄養になるので相変わらず大切かな・・と感じます。
プリザーブドフラワーのアレンジから始まって、オルネフラワーに夢中になった数か月間。
こちらの“Jewelry Leaf ”の後は、卒業課題の制作でオルネコースはひと通り終了です。



折角覚えたので、オルネアクセサリーも作ってみたいし、以前ユリの花を作ったように布やリボン・皮を用いた“ハルオルネ”にもトライしてみたいものです。

そんなに夢中にならなくても、趣味の時間は逃げないよ・・と家族が言います(笑)。
(確かに。バランスが大事だものね。)
私が手をかけたいモノたちよ。
ずっとそこにいて待っていて欲しい。
時間をかけて、一つずつそのモノたちに出会って行きたいと思います。




2016年8月31日水曜日

白妙向日葵

東北に上陸するという台風10号の進路に、一昨日から私は気が気ではありませんでした。
昨日は臨時休校の子どもたちを傍らに、川の水は溢れやしないか、屋外の鉢植えやグリーンカーテンは飛ばされはしないか・・と、とても心配でした。
しまいには、200キロ近くある夫のバイクが横転されるほどの風が吹いたなら、それは恐ろしいとまで考え、玄関ポーチの柱に括りつけるほどの騒ぎになりました(笑)。
そんなわけで、一人気を揉んでいた終日です。

大きな被害も特になく、とりあえず安心!と思って目覚めた今日は、朝から空一面に台風一過の青空が広がっています。

残暑は厳しいものの、盛夏の蒸し暑さとは心なしか違う暑さに、ホッとするような寂しさも感じるような。
銀葉のシロタエヒマワリ(白妙向日葵)が、8月末日、元気に咲いています。
雨と風に倒されなくて良かった(笑)。
ファインダーいっぱいに広がるスカイブルーとサンフラワーイエローのコントラストが清々しく感じます。


茎や葉には、銀色の細やかな綿毛がついていてビロードのような質感です。
花部分がとても小ぶりで(10cmくらいかな)、私が子どものころからよく知る大ぶりの向日葵とは印象が異なります。
枝分かれしながら次の蕾を持ち花を咲かせるので、同じ向日葵と言えども、こちらは控えめな感じです。
太陽を追いかけながら向きを変える姿は、どちらの向日葵も同じですけれど(笑)。

いよいよ明日からは、9月。
大きな夢も良いけれど、レンガをひとつひとつ積み上げるように、その時々の小さな目標をクリアしていきたいな・・と思うこの頃です。

向日葵の花言葉は、“憧れ”や“あなただけを見つめる”とか“あなたを幸福にする”とか・・凄く前向きな意味がいっぱい。
秋が始まるまで、白妙向日葵に元気をいただきましょうか(笑)




2016年8月25日木曜日

夏の思い出リース~たっちコラムvol.7~

2016.8月号(No.87)のこどもたっちコラムです。


考えてみたら、長女と四六時中過ごせる夏は今年が最後。
生まれて初めて経験した子育ての楽しみ辛さ、それから彼女とのたくさんの思い出が蘇ります。

幼少期の夏休み終わりごろ、沈みかけるオレンジ色の夕日から夜が始まる空のグラデーションに、二人で感嘆の吐息をもらしたことがありました。
太平洋沿いに位置するいわき市は、海から朝日を望み山間への日暮れを確認しますが、これが水平線への日没だったらどれほど美しいだろうかと、娘とよく想像と期待に胸を膨らませたものでした。
海と空と太陽、それから彼女が時間をかけて集めた貝殻が今回のアレンジのヒントです。



花時間を楽しむ中で「補色調和」を知るようになりました。
補色とは、ひと言でいうと反対色のこと。
虹色の順番に赤紫を加えて輪にした色相環の中で、三角や四角を形作る色同士を組み合わせると調和のとれた配色になります。
今回は赤みを含むオレンジ色の反対色、ターコイズグリーンで思い出の色を再現しました。
でも一番の教科書は、自然が作り上げた日常の色かも。
あの日胸をときめかせた夕日のような。