2016年7月21日木曜日

Compote Arrangement

葡萄好きにとっては、店頭に並ぶ旬の季節が待ち遠しいです。
デラウエアよりも、大粒の巨峰やマスカットが好み。
まさに夏から秋にかけてのこれから、滴るような瑞々しさを求めて買い物の度に陳列棚を覗き込みます。
昨年は、シャインマスカットに魅了されました。
数年前の夏に、生まれて初めてマスカットの名産地・・岡山を訪れたことがあります。
時間的に許されれば、もっと滞在して果樹園めぐりをしてみたかったし、晩夏の候に葡萄狩りも愉しみたい(笑)。
個人的にはそれほどに大好きなマスカットだけれど、長女的には芳しい葡萄の香りは少々苦手なのだとか。
人の好みは色々別れるものなのです(笑)。

ガラス製のコンポートに、フェイクのマスカットを入れてアレンジしてみました。
食べ物が入ると、心なしかキッチンに溶け込みます(笑)。
ニゲラの葉が、今回は“キモ”でしょうか。


共に合わせたアジサイやデルフィ二ウム、ニゲラの青紫色は、私にとっては心地よさという点で強く惹かれる色。
遠い昔の記憶を辿って見たら、幼いころの衝撃的な(・・とまで言うのかな)色との出会いがありました。
この色って、ハチアズレ(アズレン含嗽用顆粒)のなんとも形容しがたい色です(笑)。
実家の薬用の引き出しの、鮮やかなコバルトブルーの薬袋に入っていた綺麗なうがい薬。
溶かしてうがいする行為も、幼心に不思議に感じましたが、溶けた後の水の色は、まさにこんなきれいな青紫色です。
心地よい色の記憶は、子どもの頃に作られるのかな・・などと考えてみたり。
心の琴線に触れるきっかけは、どこに潜んでいるか分からないものです(笑)。

自宅でちょっと愉しんだら、いつもの如く仕事場へこっそり搬入。
今日は不気味なくらいに涼しいですが、足を運んでくださった方に夏の暑さを一瞬でも忘れてもらうために(笑)。






2016年7月20日水曜日

一学期終業日

幼稚園卒園から、無事に入学して元気に過ごすこと3か月半。
一学期は今日で終わりです。
毎日登校できたことが凄いと思うし、学校での出来事を教えてもらうことがとても楽しみでした。
当たり前に思えることを、そうではないと感じて子どもと一緒に過ごすと、また新たな発見があって喜びの子育てに変わっていくのを感じています。
手一杯だった上の子たちの子育てから学んだこと。
加えて年の離れたびっくりっ子からも、これから学ぶこと。
まだまだ色々なことが待ち構えているのだろうな・・と思う日々です。

さてと、明日からの夏休みはどう過ごしましょう(笑)。
先ずは、休みを待たずして、一昨日から咲き始めた彼女の朝顔観察が日課になりそうです。


宿題を早めに終わらせるのは、もちろんお約束。
ゆとりのある夏休暇にしたいと、末っ子以上に身構えてしまう私がいます(笑)。
彼女に向き合う母親の自分をクールダウンさせながら、色んな発見を愉しみたい夏にしたいかな。


2016年7月19日火曜日

Winter's Tale ~ORNE~

可愛らしいオルネフラワーを作って持ち帰ると、特に末っ子は大喜び。
興味本位で覗いてきた後は、いつの間にか自分の空間へ持ち込み、私の手元から消えています。
お星さまエンジェルに続いて、気がつけばこちらもその流れです(笑)。

ティファニーブルーのバック幕に登場するのは、ペープサートのようなオルネ三種。
“ヒイラギ”・“雪だるま”・“星のしずく”を並べたら、「冬物語」が仕上がりました。



ホワイト×シルバー×ミントグリーンの組み合わせは、私がイメージするところ冬の色。
肺の奥まで届きそうなキーンと冷たい外気と、真冬の静かさを象徴するクリアな色相が好みです。

真夏に冬モチーフを見ると、冬生まれの彼女は大騒ぎ。
クリスマス&誕生日プレゼントに、今年は何をリクエストしようかと考え込む様子が可笑しいです。
じっくりじっくり考えて、今年もお手紙くださいな(笑)

それにしても、暑いです。
どちらかというと夏より冬が好き!
・・・梅雨明けも、間近かな。

2016年7月18日月曜日

Morning Glory ~CapeTownBlue~

琉球朝顔が、今年も開いています。
仕事場の夏の午後の日差しは厳しくて、どうにか遮る術はないものかと考え始めてみた“グリーンカーテン”。
かれこれ7年ぐらいになります。
苗の購入も、植え付けも、ネットの設置も、すべては夫が始めたことでした。
宿根草の“ケープタウンブルー”は、種をつけることもなく毎年健気に花を咲かせます。
一か所からその数多い時で10個近く!房状に花をつけるので、初めて見た時はとても驚きました(笑)。
アスファルトに潜り込んで根を張らせた部分からは、とても逞しいツルが育ち伸びて、極端な話“ジャックと豆の木”を彷彿とさせるほど。
きっと地植えしたら、雑草化して家ごと持ち上げられてしまいそうなほどの繁殖力があるので、程よい大きさのプランターに植えてちょうど良いくらいです(笑)。



そしてここは、小さな生き物たちの住み家。
カマキリ、バッタ、ダンゴムシ、スズメガ(幼虫はお尻に一本突起があって、子どもたちからの呼び名は“とんがりむし”)の他に、夏の終わりからは、コオロギ、スズムシのオーケストラが始まります。
今日は蜂がお目見えです。
花から花へ、蜜を求めているのか、出たり入ったり。
奥まで潜り込む後ろ姿が可愛くて、思わずシャッターを押しました(笑)。



それから微かな動きを足元で感じて、何かな?と覗いてみると、小さなお客さま。
こちらの気配を感じ取られないように、そっと一枚。
朝一番の水あげで、思いがけない生き物に遭遇しました。



アマガエルは小さいだけに、ぴょんとその場から離れて隠れるのも天才級。
かくれんぼが始まって、見つけてはまた逃げて。

人が植え込んだ場所にも、きちんと生態系をつくって生活していることに小さな感動を覚えます(笑)。
日差しを和らげるだけではない、“生きること”を直に感じとれるグリーンカーテンでもあります。

今日も既に気温は上昇・・終日蒸し暑くなりそうです。
アマガエルは樹上性のカエル・・というけれど、暑さや乾燥にどこまで耐えられるだろうかと少し心配。
(干乾びないように、木陰で過ごしてね。)



2016年7月16日土曜日

魅惑のJewelry Petal ~ORNE~

豊潤でこっくりとしたマジェンタカラーのローズ。
この色に触れると、とても満たされた気持ちになれるし、もう何もしたくなくなります(笑)。
バラ一輪に似合いそうな大人の週末には、赤ワインにジャズかな。
季節は秋の実りを経て、晩秋の薫りがしてきそう。

花びら(petal)の間に、オルネペタルを忍ばせる・・。
今日は、主役のバラを引き立てる脇役のオルネフラワーです。
小粋でちょっと贅沢な“Jewelry Petal”の出来上がり。


作りはシンプルなのに、仕上がりはラグジュアリー(笑)。
迷いなくゴールドのワイヤーを合わせて正解でした。
マシュマロやシュガークラフトのようなパステルカラーのバラも愛らしいけれど、深みのあるこういったカラーは、とても落ち着きがあって女性的に思えます。

自分の気持ちに合わせて花色を選ぶ、反対にたまたま手にした色から、その日の自分の気持ちを後から知ることが出来る・・。
毎朝手に取る洋服の色で、自分の心の状態が分かるような色彩心理が、どうやら花時間にも当てはまるような気がしています。

2016年7月15日金曜日

Columbine ~ORNE~

今年も見ずに終わってしまった、オダマキ(苧環:Columbine)。
花びらに見える部分は、紫陽花と同じように萼(がく)だそうで、くいっと持ち上がった内側部分がとても特徴的な花。
“苧(お)”は“麻”のことを言うらしく、紡いだ繊維はくるくる・・くるくる・・芯を空洞にしながら環状に巻き上げて、その巻き上げたものを“巻子(へそ)”または、“おだまき”というらしい。
花の中心の立ち上がりは、その“おだまき”に似ているからこの名前がついたのかな。

オルネでは、波状のワイヤーをうまく持ち上げてその形状を再現しています。
来年こそは、拝みたい“オダマキ”です(笑)。


オダマキはキンポウゲ科の花だけれど、それにしてもこの科の花は、馴染み深いし本当に素敵。
クレマチス、アネモネ、クリスマスローズ、デルフィニュウム、ニゲラ、ラナンキュラス、等々。
トリカブト・・なんて言うのもありました。
ざっと名前を並べただけでも、特徴的で美しい花が思い出されるので、それだけ人を惹きつける不思議な魅力に溢れているのだと思います。

学生の頃、キャンパス内には生薬研究をするための薬用植物園がありました。
今すぐにでも観察しに行きたいほど、花時間を愉しめる今なら植物園の良さが理解できる気がします。
過ぎてから気がつく物事の大切さ。
それが人であり、行動であり、植物園であり(笑)。
人生後半は、出来ればそれを極力減らしたいな・・と思うこの頃です。

2016年7月13日水曜日

Lily ~ORNE~

ユリって、夏の花。
私の思い出のユリは、祖父が庭先に植えた“オニユリ(鬼百合)”のその姿。
オレンジ色の花弁に無数の褐色斑点が広がって、裏向きに反り返り咲いて立っているので、子どもながらにその花を見てドキドキするというか、異様に思うというか・・・。
夏休みの図画の宿題として、蝉しぐれをBGMに写生をした思い出も蘇りました。
正月のおせちでお目見えする“ユリ根”は、こちらのオニユリ系統だとか。
ほくほく美味しいユリ根を口にしたら、自然の貴重な恵みをいただいている感じがして、オニユリの見方が変わりました(笑)。

オルネの課題制作は、白い布を張り付けた小ぶりのユリです。
カサブランカを思わせる高貴な姿に、背筋が伸びます(笑)。
そういえば私の姉は、バラよりカサブランカが好きだそうで、彼女のいつもシャンとした後ろ姿を思い出しました。
(元気にしてるかな・・。)


ノウゼンカズラ、ユリ、ヒルガオ、ニチニチソウ、ガザニア等々。
夏の花は、春の花と違って強さを感じるものが多い気がします。
太陽の照り返しが強くても、夕立が起きて雨や風に叩かれても。
翌日には凜として咲いているので、美しいのに逞しいと思います。
現代を生き抜く女性の姿をも照らし合わせて、本当にそう思うのです。