2016年10月17日月曜日

おもてなし と 孔雀草

昨夜の満月・・とてもきれいでした。
でも、いつもながら思うのは、あの満たされた〇の形よりも、満ちる前の数日間か、欠け始めてからの未完成なシルエットに心惹かれます。
車の窓越しに夜空の月を眺めながら帰宅した昨日は、亡き祖母の23回忌法要を営みました。
夜は身内での食事会。
ライフイベントがあると必ず予約を入れるお店のご夫婦とも、10年来のおつきあいになりました。
どういうわけかシェフの作るものは、どんな食材でも子どもたちはぺろりと食べてしまうので、作り手の真心と言うのは、伝わるものなのだな・・と思います。

薄暗い店内には、可愛らしい秋のオブジェ。
外から拾ってきたの!と奥さま。
一枚写真を撮らせていただきました。


上の子が熱を出して伺えなかったその昔、小さな子どものためにお料理を自宅まで届けて下さったことがありました。
温かくて優しい手料理に、いつも幸せな気持ちになります。
比較的食の細い末っ子に、今回、初めてミニコースを頼んでみましたが、どれも美味しいと平らげました(笑)。
食後のデザートの際、彼女にはデミカップでジュースを運んでくれました。
幼くてもレディのように扱いに、見ている母親の私も嬉しくなります。
小さければ小さいなりのおもてなし・・。
その心遣いに感謝です。


昼間の和尚さんとお店のご夫婦がリンクしたのは、どちらもこの地でお仕事を始められて27年経たれたこと。
世紀・・という歳月の中には、様々な出来事があったはず。

祖母が他界してそれに近い年数を過ごして、“もう23年経ったね・・早いね・・”と言うけれど、それだけ残された家族は精一杯毎日を過ごしてきたとも思えます。

墓前には、オレンジ色のカーネーションを除いては、母の育てた花を供えました。
可愛らしい星型アスター(キク科)は、“孔雀草”。
小さく放射状に開く姿が、遠目に見るとかすみ草よりもはっきりとして、初雪のような・・霜がついたような、可憐な野花に見えます。

祖母も母もいなかったなら、私も子どもたちもいなかったかも。
繋がる命の尊さと、もてなす人のあたたかさを感じた昨日でした


2016年10月14日金曜日

Botanical Frame ~ORNE~

携帯電話を破損してしまったあの日・・。
心落ちつかないまま、教室ではオルネフラワー入りのアレンジを作りました。
自宅へ持ち帰り後は、簡単なパールフラワーも入れてみて完成です。

公認校へ進むための課題5作品のうち、こちら最初のアレンジは花材(アーティフィシャル)を配置して、ボタニカルな雰囲気を大切にしたシャビーシックなフレームです。


中に入れる絵柄で、フレームの印象はだいぶ変わるものなのだな・・と思います。

今まで変わらずに好きなテイストは、こちらの作品とは異なるフランスはバロック末期のロココ調。
不規則な曲線と、角を落とした丸みある室内装飾に心惹かれていました。

でも、この頃素敵だな・・と思うのは、少し抜け感のあるインテリアやエレガントな空間。
爽やかでユルさを加味した、小粋な雰囲気も大好きです(笑)。

暖色や実もの、木のものが恋しくなる今時期・・。
配置したグリーンがとても植物的で、生きる力満載のこちらのフレームは、来年の春先になったら仕事場に飾ろうかと思います。

それにしても、今日は気持ちの良い秋晴れです。
屋外でお弁当を食べたくなる陽だまりの暖かさに、ほっこり。
週末へ向けて・・心が躍ります(笑)。


2016年10月13日木曜日

絵本 としょかんライオン

秋の気配を感じたな・・と思ったら、半月過ぎてしまいそう(笑)。
どんなに忙しくても、好きなことは上手い具合に時間を見つけて勝手に進むものですが、後でも良いだろう・・なんて一度でも思ってしまうと、私は暫く放置・・(笑)。
手を付けずにいたものから、いよいよ始めなくては!と思うこの頃です。

さて、昨日の読み聞かせは4年2組でした。
ギャングエイジと言われる成長期の中学年は、少しずつ顔だちも大人びてきて、可愛さだけではない心の成長をも感じます。
読み聞かせ前、教室の外で待っていたら、にっこり手を振ってくれるお友だちもいてとても嬉しかったです。
読書の秋・・。
今回は、図書館に勤めた経験のある、ニューヨーク在住の作家 “ミシェル・ヌードセン”の絵本『としょかんライオン』を読みました。
“ケビン・ホークス”の描く、たてがみフサフサのライオンの体温がページを捲ると伝わってきます。
本来なら図書館にライオンなんていないであろう・・奇想天外な設定から、人と人(動物)とのやり取りの中で、読み手にも聞き手にもルールを考させる絵本です。


アクシデントが転じて、得られるものが大きかったこちらのお話。
ピンチをチャンスと捉えるかは・・その人の心が決めるのだなと思いました。

感想を述べてくれたお友だちの笑顔が印象的でした。
日常の一場面をフォーカスする絵本は、大人になってから読むとたくさんのことを吸収します。
私にとっても読み聞かせの時間は、心の栄養になっています。

2016年10月7日金曜日

森の工作どんぐり by 森の楽校フォレストランド

真夏にはなかなか見向きもしなかったのに。
秋らしい工作に家族の目がやっといくようになりました(笑)。

夏の猪苗代へ足を運んだもう一つの目的は、アクアマリンいなわしろカワセミ水族館(略称:アイカAIKA)へ訪れること。
理由は年老いた淡水水族館を30数年かけて蘇らせた軌跡を、覗いてみたいという好奇心からでした。
ふくしまの湖沼群から身近な水環境の問題を考えたり、県内生息の希少淡水魚や多様な水生昆虫の展示があったり、冬虫夏草も掲げられていたりと・・。
建物の中には、知的好奇心を刺激する情報がいっぱいありました。

さて、猪苗代天鏡台「緑の村」にあるAIKA隣には、“創作体験館わくわく”があります。
その中の、“森の工作どんぐり”で小さな末っ子の“作りたい”は、磐梯山麓の里山で採集した間伐材の二次利用工芸。
小さな手で作るので時間はかかりましたが、カブトムシと“翡翠”の別名をもつカワセミの完成です(笑)。


よく見ると、カワセミの土台部分には、本物らしい“エビフライ”!?
リスが森で松の実を食べると、その食べた残骸はエビフライの形にそっくりになるとのこと・・。
以前、本で読んではいましたが・・実物を目の当たりにすると、可愛らしい形に微笑ましくなります。
“森のエビフライ”を手にして、末っ子も私も大喜びでした(笑)。


先週は、朝登校見送り時の金木犀の香りに、うっとりしていましたが、それも数日間・・。
季節の移り変わりを、少しずつ感じる今どきです。

やることいっぱい、考えることいっぱい。
秋を感じながらカメの歩みでいきましょう・・か。


2016年10月4日火曜日

人材育成講座 参加者募集のお知らせ

本日は、いわき市男女共同参画センターからのお知らせです。

昨年の人材育成講座は女性向けのものでしたが、今年は男性参加型の2講座も加わりました。
働き続ける編/管理職・リーダー編/起業編/大学生編/夫婦編/男性編・・の全6講座!)
上記リンクは、今時点で告知されているご案内です。
※詳しくは、こちら(いわき市ホームページ)からご覧いただけます。

起業編については、12月中旬から。
また、大学生編については11月下旬に開催されます。

時間が合えば、どの講座も興味深いのですべてに参加してみたいところ。
特に夫婦編では、男性はピザ作り、女性はガムテープクラフト・・と、固定的な役割分担意識とは異なる作業をしながら、ワークとライフの相乗効果について考えてみようというもの。

明日10月5日は、第1回のみの限定講座、男性編“一緒に美味しいコーヒーを飲みませんか?”。
豆の特性や好みの豆の選び方、上手な淹れ方など、男性の家事参加のきっかけとしてキッチンに立つための美味しいコーヒー講座です。
愛する人、家族へ、自分自身へ・・誰かに淹れるコーヒーを通して、会話も笑顔も溢れそうです。

食欲の秋・・。
美味しいもの講座に心奪われてしまうのは、私だけでしょうか(笑)。

                  

昨年度の女性人材育成講座の一つ“働きたい女性編”への参加と、その後今年の3月13日に開催された“いわき WOMAN FESTA”は、実に有意義で愉しいひとときでした。
参加者一人ひとりがキラキラ輝いて、いわき市の女性の美しさやしなやかさを感じ取れた機会でもありました。
(進め、わたし!のキャラクター“すすめちゃん”の冊子は、公民館や図書館など市の文化施設で閲覧できます。)
こちらでは一連の講座報告と、“いわき WOMAN FESTA”での和やかなワールドカフェの様子も掲載されています。




さて、いわき市男女共同参画センター情報紙“Wing”Vol.45も、無事完成し昨日は梱包作業でした。(後日、Vol.45はご報告いたします。)
センター会議室には、刷り上がったばかりのWingが届いていました。
いわき市内の回覧世帯へお届けする分を、皆で手分けして箱詰めです。

真新しい冊子を手にする瞬間の悦び、編集委員の皆さんのアイディアや言葉と絵の力で表現する努力、印刷業者さんが思いを形にして下さったこと、職員さんの力強いバックアップ・・。

今回も、手に取っていただき読んで下さる人々の心へ、思いが届けば嬉しい限りです。




2016年9月27日火曜日

Anniversary Bouquet ~Bridal Round Bouquet ~

昨日の生花は、可愛らしいラウンドブーケレッスンでした。
基本を教えていただいての実践ですが、ステムの角度も花顔の向きも一つとして同じものがないので、生きている花はいつものことながら難しく感じます(笑)。

花材は、至ってシンプル。
オレンジ色のスプレーローズの名は、“ベイブ”。
微かに甘い香りがして、上品なこちらとヒペリカムのカラーリンクにまとまりを感じますが、今回素敵だな・・と思うのは、グリーン系のリシアンサスとの調和が心を捉えること。
最初、中心にガーベラ(ホワイトスター)を挿しましたが、何だかしっくりきませんでした。
全体を見て、花配置を変えて、さらに花を生かしていきます。




憧れの“利休草”登場に、胸がドキドキ(笑)。
繊細なつるの先や、緩やかな巻き具合が、利休草の魅力ですけれど・・。
初めての扱いに、とても緊張して良さが生かせませんでした。
もっとほぐしたかったな・・というのが今回の反省です。

美しい花嫁が持つことを想定してのブライダルブーケレッスン。
彼女の手元(ブーケで言う裏側)も、レザーファンで覆いふんわりリボンをつけて処理します。
見えない部分に少しだけ手間をかけるブーケ作りが大好きです。


数日前は、結婚記念日でした(笑)。
19年もの間、寄り添えた彼や自分にも驚きです。
もちろん、人並みに色んなことがあっての歳月・・。
仕事を終え、彼の目を見ればその日一日がどんなだったのか分かるし、彼が必要とする以上に、私も必要だと感じています。
これからも、自分の気持ちにただ従うだけ。
互いしか見えなかった19年前から、今までよりもっと社会へ目を向けて。

そんなこんなで、レッスン作品が贈り物(笑)
折角の美しさ、家族だけで楽しむのはもったいないので仕事場へ佇まわせました。

来年の記念日には、私自身の花セレクトでつくりたいな・・・。


2016年9月26日月曜日

三猿叡智

徳川家、初代将軍家康公をおまつりした神社・・栃木県は“日光東照宮”といえば、「見ざる聞かざる言わざる」の三猿が有名です。
子どもたちも学校行事が目白押しの今学期、先日次女が訪れた研修先はその日光でした。
年頃なのと性格も相まって、ちょっぴりツンデレではありますが(笑)、家族への土産に気を配るのも彼女らしさの表れです。

喜びと感謝と・・それから私の目を引いたのは、大事そうに抱えてきた盆皿でした。
木の皿に、手彫りで三猿を施したもよう。
元々下絵があるものへ、生徒たちは各々に彫っていったそうですが、手に取った家族は思わず笑みがこぼれました。
平たい木皿の温もりと、お猿さんの愛らしさがたまらない(笑)。
和モノ好きの彼女の宝ものになりそうです。


大人になると、いや、ひっとしたらそうなる前の段階から、
(見なきゃよかった・・聞かなきゃよかった・・あ~ぁ、言わなきゃよかったな・・)
なんて、誰しも時々あること。
この盆皿を見るたびに、彼女だけではなくて私自身も戒められそうです。
子育ても夫婦関係も人間関係も。

他者の嫌なところは「見ざる聞かざる言わざる」で。
自分の内面は、もっと見て、心に聞いて、言って(行動して)みて・・(笑)
出来ると思ってやってみたいね・・というのが、盆皿を手にしての家族皆の思いでした。

それにしても、このお猿さんたち・・笑っているよう♪
笑顔って、どんな時も一番に大切なのかな、とも思います。

色んなことを円満にする、三猿叡智をいつも心に留めておきたいものです。