2017年3月29日水曜日

Chinoiserie Arrangement

時は17世紀中頃から18世紀。
西洋文化に、東洋(中国)の趣味や美意識を反映させた美術様式・・"シノワズリ"。
この言葉を初めて知ったのは、結婚したばかりの頃でした。
大学を卒業してから、籍を入れて長女が生まれるまで、とにかく私は自分身丈のワンピースを飽きもせず縫い続けていました。
夏に纏うサンドレスのとある生地を、姉が「あなたの見立ては、シノワズリーね!」と呟いたそのひと言から、オリエンタリズムの素敵さに開眼。
花鳥風月、ブルー&ホワイト、透し模様、柳の枝に飴色のインテリア。
あくまでも当時の西洋人から見る中国様式への憧れは、何となく身勝手な美しさを感じつつ、情緒的で甘美なものもあって新しい感覚でした(笑)。
先日の次女のアレンジは、自分で個性的なミリオンバンブーを選ぶあたりに東洋好きの拘りが感じられて彼女らしいと思います。
仕上がりを見せて貰って感じたのが、その"シノワズリ"感。
ヨーロピアンとオリエンタルテイストの融合アレンジは、花に関しては私には全くない感覚でした(笑)。
ラナンキュラスもスプレーマムも彼女好みの花材たち。
本人は全く意識もせずあしらっていた感じですけれど、何だかまとまっていて素敵です。


これこそ、私が子どもたちと持ちたかった花時間です。
彼女の感性に、花が遠慮なく響いてくること。
妹のアレンジにも目を配らせ、完成した花たちを前に、帰宅後も互いに褒め合っていました。
長女が家を離れた今は、次女が何かと仕切る役回り。
フラワーアレンジを通して、姉妹仲良く愛で合えたことは、情感豊かなひと時です。
末っ子のアレンジは、また明日。

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