2016年2月29日月曜日

桜の花~一文字レター~

一年、12か月。
四季がはっきりある日本に生まれて、暮らせて、本当に幸せです。
暦をめくりながら、自然の移ろい感じ取ることが出来ます。
春・夏・秋・冬。
三か月ごとに変化する季節は、しばしば人生の四季にも思える時があります。
青春(30歳くらいまで)・朱夏(30歳から50歳)・白秋(50歳から70歳あたり)・玄冬(70歳あたりからそれ以降)。
これは、古代中国の「陰陽五行説」に対応する色をベースにした季節の異なる呼び方だそうです。

そろそろ冬を迎える母が夢中になっているお稽古ごとは、“一文字(ひともじ)レター”。
伝えたい一文字(もしくは大切な言葉)を大きく書いて、余白に一言書き添えれば出来上がり。
素敵に仕上げるためのコツを、先生よりご指導いただいているようです。
心うきうき楽しみにして出かける後ろ姿を、私は毎回笑顔で見送ります。

二か月ごとにめくるカレンダーの上部に、その季節を想う言葉を書き上げました。
1~2月は、待ち遠しい春を恋い慕う文字。




墨で書いた後ろに流れる桜色が、またニクい(笑)。
私の心を打つのは、派手さでも上手さでもなく、きっと母が楽しんでいる作品だからこそ。

また一つ、母娘を繋げる話題が増えました(笑)

冬に葉も枝も落としきる前に・・母からは色々な事を教えてもらおうかと思います。


2016年2月28日日曜日

花のいのち

アレンジした花たちは、徐々に萎れて役目を終えます。
以前は、その過程を見届けるのが嫌で、切り花をあまり好きにはなれませんでした。

でも、お稽古をするようになってからは、花との向き合い方が少しずつ変わり始めました。
(心を豊かにさせてくれて、ありがとう。)
いのち尽きるまでそばで愛でながら、花は最期を迎えます。

何種類か組み合わせてアレンジした花の中で、生命力の強い花を時々見かけます。
それを抜いては短く切って水に挿し、また数本枯れると抜いて切り、水に戻す・・。
アレンジの練習としては、“残った草花に合った花材を見つけて花あしらいを続ける”という方法もあるらしいのですが、未熟な私は在るがまま(笑)。
どんどんステム(茎)が短くなって、小さな姿になります。

二週間前に教室から持ち帰った「リューココリーネ」が思いのほか長持ちしました。
5cmほどの短い姿になっても、美味しい香りはしっかり残っていて何だか誇らしげです。
最期まで美しくありたい・・そんな風に呟いている感じがします。



花器は私のお気に入り「お猪口」。
旅の思い出に新潟のガラス工房で購入したものです。

(あとどのくらい元気でいられるだろう。)
今日も気にかけ、見守っています。


2016年2月27日土曜日

ヴァレデローズ~ペルシャダマスクローズ~

珍しいものを頂いたときは、記念に写真を一枚。
後から記憶を呼び起こして、感謝の念に浸ります。

知人より『飲むバラ・食すバラ』を頂きました。
  
ペルシャダマスクローズを水蒸気蒸留して抽出した芳香蒸留水・・「ローズウォーター」。
味見した娘がその香りの濃厚さに、むせりそうになるほど。
私も飲んでみると・・。
瞬間、ふわ~っと気高い香りが舞って体に染み込んでいく感じです。


~以下、ヴァレデローズHPより抜粋~

 花びらの収穫は5月から6月。
 夜明け前、まだ朝露を含んだままのような
 みずみずしいバラの花をひとつひとつ手摘みします。
 摘み取った花びらは、カナート(地下用水路)から
 汲み上げられた雪解け水と一緒に大釜に入れられます。
 これを高温高圧で蒸して、
 蒸留水を溜めたものがローズウォーター。
その表面にはローズオイルが集まります。




それから食すバラは、「ローズクッキー」。
ローズポプリの他に、アプリコットやピスタチオもトッピングしてあり、この上ないバラ時間を満喫しました。


薔薇の女王「ダマスクローズ」。
女性はいつの時代もその香りや味に魅了されてきたことに、飲んで食して・・深く納得!
薔薇は、“愛と美の象徴”だそうです。



2016年2月26日金曜日

ピンポンマムの雛花アレンジ~たっちコラムvol.1~

フリーペーパー月刊こどもたっち2016.2月号( No.81)より、コラム『michico mamaの“恋する花時間』の連載スタートです。
いわきこどもプロジェクトさんで、ご紹介していただきました。)
今月は全文掲載しております。

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一日でも早く春を感じたくて、今年も節分の翌日には雛飾りを出しました。
私の姉が生まれたときに祖父が贈ってくれたという七段飾り。
箱はぼろぼろ、五人囃子の首は回ってしまう、かれこれ半世紀近い熟成雛です。
茶道具の小さな茶筌に少しくすんだ鏡台を見ていると、おままごとのようにいじっていた遠い記憶が蘇ります。
娘が増えるごとに、さすがに色褪せた敷織物では可哀想で、真っ赤な毛氈を新調しました。

花に恋するこの頃・・両雛の真ん中にお供えしたいのは、プリザーブドフラワーのアレンジです。
生花に特殊な染料を吸わせて色付けしているプリザーブドフラワーは、自然にはない彩りを楽しめます。
花材には「ピンポンマム」という西洋菊を用いました。名前の通りころんとした姿が愛らしくて、思わずにっこりしたくなります。
春の桜に秋の菊。
どちらも日本の国花ですが、ピンポンマムに出会って、和伝統には和花をというこれまでの私の価値観は覆されました。

娘三人のイメージカラー(桃・緑・紫)で、着物に見立てた小ぶりの雛花アレンジが完成です。




花の中に自分を置いて、心と向き合える楽しい花時間。
これからもお届けします。

ピンポンマムの花言葉:君を愛す、高潔

2016年2月25日木曜日

技術確認Test②~コサージュ~

昨日の技術確認テスト、二作品目は「コサージュ」です。
花材の色は、前回の練習時とは全く異なるマジェンタ。
大好きな色なので、心の中のボルテージは最高潮!

ですが・・です。
今回の問題は、リーフがプリザーブドであること。
アーティフィシャルとは異なり、みずみずしさが残るデリケートな素材のため、扱いには要注意です。
少しのしくじりをバネにして、組み直すこと十数分後・・。
水面下のもがきとは裏腹に、ちょっとすましたコサージュが完成しました。




教室との出会いに始まり、花時間に恋すること約10か月。
家に持ち帰った作品には、一つひとつ思い入れがあります。

技術確認テストを終えて、気持ち的にはようやくスタートラインに立てた感じです。
時間の許す時に、教えて頂いたことを思い出してこれからも形にしてみます。

プリザーブドフラワーが一区切りついたけれど。
私の好奇心は底知れず・・続きます(笑)。


2016年2月24日水曜日

技術確認Test①~プレートアレンジ~

午前中は早目に家を出て、花・芸術文化協会(プリザーブドフラワー)の技術確認テストを行ってきました。
二つの作品を仕上げるべく、ひたすら続けること・・2時間半。
自分のためにこんなに集中したのは久しぶりです。
緊張していたのか、帰宅途中から頭が痛くなりました。
今は緊張の糸もほぐれて、超リラックス状態(笑)。

教室に着いてまず最初に始めたのは、プレートアレンジです。
花配置に気をつけながら、全体のバランスを見ていきます。

若草色の葉とライムイエローのミニローズが早春の色合い。
挿し色の淡いオレンジ色はとても柔らかくて素敵な色です。
この暖色のおかげで、作品の愛らしさがアップ。
形の整え方だけではなく、花材の組み合わせもとても勉強になりました。

さわやかなアレンジの完成です。






先生(アトリエNATURA)のところで、私が一目惚れしたものがいくつかあります。
実はこのプレートは、その一つ。
そして・・まさかの、まさか!
持ち帰ることが出来るとは夢のようでした。
「また探せば良いから・・。」と仰って下さった先生のお心遣いに、心から感謝します。
お披露目を兼ねていつもの場所に置いていると、帰宅した娘たちが「欲しい~!」と連呼。
早速おねだりが始まりました(笑)。

テストの評価はとても気になりますが、今日の花時間で思ったこと。
(心の中に波風が立たない心地よい時間は、とても平和で幸せであること。)
花から得られる心理効果を体感した時間でもありました。


2016年2月23日火曜日

Round Bouquet~Ladurée Style~

パリの老舗洋菓子店「LADURÉE」の歴史を紐解くと、一世紀半以上も前にさかのぼるのだとか。
美味しいガナッシュをサンドしたマカロンは、サクサクで甘い食感もさることながら、女性の心を魅了する色彩センスが素敵。
店先でインテリアや小物を見るときは、無意識にラデュレカラーを求めてしまいます。

教室で初めてラウンドブーケを作るとき、花材にはこの甘めの色を迷わずリクエストしました。
シルエットはマカロンのように丸くぷっくり。
レースを間に入れたので、仕上がりもとてもスウィートになりました(笑)。





生花、造花関係なく、花全体を見ていると、「自分の好き」がだんだん分かってきます。

ボルドーのような深い色も素敵だし、ハッとするマジェンタ(フューシャ)もいい。
エメラルドグリーンや淡いパープルも心惹かれます。
でもきっと変わらずに好きなのは、こんな夢のある甘い色。

疲れたときに、女子力をあげたいときに、無言で迎え入れてくれるラデュレカラーのブーケが大好きです。