2016年8月9日火曜日

チロリアンランプ

子どもが夏休みなら、私はこちらブログがすっかり夏休み(笑)。
とにかくこの夏も、毎日目の前のことに全力投球です。
鳥のさえずりと共に目覚め、子どもとの添い寝で絵本を広げながら夜はそのまま爆睡・・。
気がつけば、お弁当を作り出す朝5時の目覚ましのベルでまた一日が始まります(笑)。
連日課外授業の上の子たちは、今日のお弁当は何だろうかと楽しみにしているので、結構私も本気で作るのです(笑)。
さて、上の子たちとは対照的で呑気な末っ子は、日課の朝顔チェックのついでに植物観察を楽しんでいます。
あれは、これは、なに?と聞いてくるので、祖父母も私もタジタジ。
好奇心の芽を摘むことは罪なので、大人も改めて植物図鑑を広げたりと必死です(笑)

カタカナを並べた方が、この植物らしさが生きています。
原産地はブラジルの熱帯植物“アブチロン”・・和名を“浮釣木(ウキツリボク)”というらしいですが、流通名の“チロリアンランプ”が私的には、しっくりきます(笑)。

真っ赤なランプは、しばらくすると黄色い花部分から花柱が出てきます。
この花はチロル地方の真っ赤な民族服を連想させて、プックリふくらんだシルエットはまるでパフスリーブみたい。
一年のうちの半分くらいは咲いているようなイメージの強いチロリアンランプですが、母に聞いてみると秋口には刈り込んでいるとのこと。
比較的寒さにも強そうで、温暖なこの地(我が家)では屋外で冬越しです。


自分では育てない植物を見せてもらえるので、彼女同様・・やはり私も楽しい。
瑞々しい草花から、暑さで干乾びそうな自分の心と体にエネルギーチャージです。

夏休み中なのでWing編集会議はちびっ子同伴で。
私以外の編集委員さんも赤ちゃんや同年代のお子さんを連れてきたので、小さな交流ができたり、子どもがいるだけで場が和んだりと・・と終始和やかな会議となりました(笑)
45号・・秋の発行まで、もうひと頑張り。
どんな感じに完成するのか内心ドキドキですが、皆で一つひとつ構想を練り上げて仕上げていく過程はとても有意義で嬉しい時間です。

さて・・。
地元の花火大会、七夕まつりも終わり、もうすぐ盆入り。
宿題のやり残しは・・?
我が家では、これを制すればこの夏も制した感の強い“理科自由研究”が残っています。
待ちに待った初めての夏休みなのにね。(夏休みだから・・か。)
呑気族の末っ子よ、頑張れ(笑)

2016年8月2日火曜日

Snow Crystal ~ORNE~

先日の冬物語に引き続き、こちらのオルネも冬モチーフ作り。
合わせたビーズは、もちろん同じ色合いです(笑)。
雪の結晶って本当に綺麗です。
水がぎゅっと固まるから、規則的な分子配列が出来て、結果あの形。
もう、空から降りてきた氷のダイヤモンド・・という感じですが、儚くもすぐに溶けてしまうのが残念です。

子どもの頃は、体温が伝わらないように手袋を広げてその時を待っていました。
温度も湿度も、ふわふわの雪にぴったりの条件が揃えば、運よく肉眼で見られます。
窓ガラスに凍り付いた雪も、縁の方なら結晶が見られるかな。
どちらも小さくても絵に描いたようなお馴染みの形で、とても神秘的。

今日も暑かったです・・それでやっぱり、冬が好き(笑)。


オルネの課題結晶は、五角形です。
雪は、六花(りっか)というくらいなので、出来ればもう一つ氷の花弁が欲しいところ(笑)。
何角形でも良いから、色んな模様の結晶を見てみたいものです。

私の住むいわき市は、東北の南国と呼ばれるほど温暖な気候に恵まれた土地です。
雪が降っても淡雪か、積もっても年に数回あるかないか。
冬が好きなのは、ひょっとしたら積雪が非日常であるからかもしれないな・・と思います。

同じ氷でも、夏休み真っ只中のちびっ子は家庭用かき氷機で午後はシャリシャリ楽しんでいます。
食べ過ぎ&冷え過ぎないように、ね(笑)

2016年8月1日月曜日

夏の風 ~一文字レター~

昨日は私用で一日中外に出ていました。
いわきから仙台まで通じる高速道路が出来てから初めて車を走らせましたが、早朝だったせいか二時間ほどで到着!
お隣の宮城県がとても近く感じられて嬉しかったです。
駅裏では“仙台すずめ踊り”も開催されていて、今年初の夏まつりの雰囲気を味わいました。

帰宅する夕暮れ時、ビルの路地裏に流れる風は生暖かくて、決して心地よいものではなかったけれど、夏の匂いがしました。

母の描く一文字レター、7月から8月のカレンダーは、“風”。
夏の一日は、様々な表情の風がそよぎます。


夏はちょっと苦手ですが、一番心地よいと思うのは日没後すぐの浜辺の風。
貝殻やビーチグラスは落ちていないかな・・と、散歩しながら砂浜を裸足で歩くのが愉しいのです。
子どもと一緒に、夕涼みのために海までドライブすることも(笑)。

日中の暑さに疲れた体を緩めながら、潮風に当たるとホッとして素に戻れます。
震災後は、浜辺部分が幾分少なくなって海が以前よりも近くに感じられるようになりました。
海を見ると、未だに胸が締め付けられるような思いになりますが、壮大な自然に癒されるのも事実。

夏の風を感じたくて、今年もいわきの海を散策します(笑)。

2016年7月27日水曜日

Carmen ~color of mind~

心の中を、色で表現するのは楽しいです。
その人の持つ感性が、色を通して形になるから。
何色の花材が良いか・・先生に問われる中で、今回末っ子は「黒と赤」をリクエスト。
私の知る限り黒花材は、カラー、チョコレートコスモス、バラ、ペチュニア、チューリップ・・。
もっと調べたらありそうだけれど、ざっとこんな感じ。
残念ながら黒花がなかったので、純黒のリボンを頂きました。
赤花は、スプレーバラとガーベラを。
グリーンアイビーが、フラメンコ特有の手の動きに見えます。
イメージは、「カルメン」(笑)?
黒と赤って、とても素敵です。
娘のアレンジを見て、純粋にそう思う母でした(笑)。


リボンは私も手伝いましたが、今回以前と比べて成長したな・・と思う箇所が2点ほど(笑)。
花顔を正面に振らせて斜めに挿すことを覚えた模様。
それから、前回習得した記憶が蘇ったのか、アイビーでアーチを形作ることも、黙々としていました。
当日いつもの私と同じく5時に目覚めた彼女は、11時前には空腹と眠気で「お昼ごはんにしたい!」の連発です。
教室の花カフェで、早目のランチ。
デザートまで美味しく頂いて大満足で帰宅しました。

子どもの頃の一緒に過ごした花時間が、大人になってからの心地よい思い出に変われば良いな・・と思っています。
そして、花を、自然を愛する子になって欲しいなと。
もっと早くから花時間を知りたかった私が、彼女に密かに望むことです。


2016年7月26日火曜日

薔薇のようなEcheveria ~Succulent Plant~

とても乾いた印象の強い多肉植物。
ガラス容器の中に自分だけの自然空間をつくりたい次女は、癒しの園芸スタイル“テラリウム”に夢中です。
店先でプ二プ二したミニプランツを見つけては、どんな世界をつくろうかと想像に胸膨らませています。

生き物、植物を好む彼女を見て重なるのは、やはり私は亡き祖父の園芸姿しか思い浮かぶものは他にはありません。
小さな石や岩を配置したり、小道を造ったり、水甕や骨董品を置いてみたり。
鮮やかなピンク色のクジャクサボテンの花を拝ませてくれたのも祖父でした。
庭を壊してから残った鉢植え中で、思い出の多肉植物はまるで薔薇のような“エケベリア”。
何十年と生きているので、茎は蛇のように伸びてきて、ただただ驚きです。


ぷっくりした葉に、十分な水分を蓄えているようなので、耐久性は抜群(笑)。
次世代まで生き抜いてしまう目の前のエケベリアに、熱帯植物の底力を感じずにはいられません。

そういえば“テラリウム”に心奪われている彼女は、小さなカメも飼っているのでした。
日中彼女不在の際は、専ら私が子守しますが。
カメも多肉植物も、どちらも生命力の強いお二方。
世話をする一方で、家族の成長を逆に見届けてくれそうな頼もしい存在です。

2016年7月25日月曜日

和涼華 ~十草の花装飾~

今日の生花レッスンは夏休みということもあり、末っ子同伴で。
NFDのカリキュラムは一先ず置いて、涼を求める花あしらいとなりました。

古くから日本人が親しんできた縞模様でお馴染みの、十草(トクサ)。
シダ植物だというけれど、所々の節がアクセントになって、竹にもアスパラにもツクシにも見えて仕方ない“和”を感じる植物です。
こちらを用いたアレンジは、私にとってはアートです(笑)。
トクサの中は空洞になっているので、針金を通しての形作り。
全体のシルエットは、こんな感じです。



ベージュピンクのバラ“デザート”は、古代ギリシャのローマ時代から人が愛でていたという歴史を感じる美しいバラ。
微かに酸味のある芳香がします。
外花弁が淡いグリーン、中へ行くほどベージュピンクの色味が濃くなって、クラシカルな雰囲気です。



“ドラセナ” や“ゲイラックス”のグリーンの間からは、紫色の花材を配色して。
とげとげの真ん丸姿は、ハリネズミみたいな可愛らしさ(笑)。
鮮やかな瑠璃色がきれいなキク科の“ルリダマアザミ”です。


今日はどの花材も甲乙つけ難いくらいに、素敵です。
“テッセン”は、その細くて張りのあるステムと垂れ下がる花に心惹かれます。
クレマチスは種類の多さから、一年通して楽しむことが出来ると言いますが、私にとっては夏の花かな(笑)。
くいっと持ち上げられた蕾が、とてもクレマチスらしく感じます。

次回の生花レッスンは、9月から。
それまで子どもと過ごす夏休みと暑さを乗り切る活力を、今日の花時間からフルチャージしました(笑)
ちびっ子の作品は、また後日。




2016年7月22日金曜日

マジカルウォーターで涼花アレンジ ~たっちコラムvol.6~

2016.7月号(No.86)のこどもたっちコラムです。


夏休み。
子どもたちの賑やかな声が、暑さをさらに増幅させます。
打ち水、風鈴、よしずやすだれ、行水、夕涼み、夏野菜。
暑さをしのぐ昔ながらの知恵を総動員して、今年も思い出に残る夏の休日を過ごしたいところ。
花装飾も、涼を感じたくてひと工夫です。
金魚鉢のような丸いガラス花器に、クリスタルアイスを敷き詰めて「マジカルウォーター」と呼ばれる人工水を流し込みました。
この人工水の正体は無色透明なシリコーン樹脂。
固まるとまるで本物の水に見間違えるほどリアルで涼し気な様相になります。



使用するアーティフィシャルフラワーは、“つる状植物の女王”と呼ばれるクレマチス、プラチナのように光る渦巻き繊毛に覆われたクレマチスシード、糸状の繊細な葉が特徴的なニゲラ。
全てキンポウゲ科と呼ばれる植物で、多くは可愛らしい花を咲かせますが、アルカロイド(窒素を含む天然有機化合物)を含むものが多く、毒性と薬理性が表裏一体の種族です。

今回は涼を感じる色や葉の形に着目して、人工水との相乗効果を期待しました。
枯れない涼花アレンジの完成です。