とあるご縁で、花に触れてみたいというお子さんと、ここ数回ほど一緒に花時間を過ごしています。
予め好みの色を聞いて生花を用意したり、手持ちのプリザーブドフラワーを持参したりしてのお宅訪問。
私は隣に座り、お互いに好きなように花を挿していく・・とても穏やかな時間です。
今日はお礼に音楽を聴きに来てくださいと、市内で開かれていた方部音楽祭へ招かれました。
人混みの中でその子を見つけて大きく手を振ったら、満面の笑み。
子どもたちが斉唱した歌声と詞が胸に響いて、少し涙が出ました。
私は花時間の愉しさを贈り、彼女からは音楽を奏でる喜びを伝えて貰いました。
彼女は淡い色が好きらしいけれど、私はちょっとくすんだ色が好きなのだと話たら、何故か目を丸くします。
何故だろうと思って理由を聞いてみると、“くすんだ色は、汚れたイメージがある・・”とのこと(笑)。
心にほんの一滴墨を落とした色が、きっと彼女にとってはくすんだ色なのかな。
(ピンクや紫、茶色のアンティークカラーを素敵だな・・と思い始めたのはいつ頃からだっただろう。)
音楽祭から戻ってきて、以前教室で作ったフレームアレンジを眺めながらそんなことを考えていました。
くすんだ色は、花の陰影が多くて奥行きを感じます。
フレームにモーブ色のアーティフィシャルを集めたら・・何となく絵画のように見えなくもない(笑)。
きっと彼女がたくさんの経験を積んだ後、花に触れたならくすんだ色の魅力を知るのではないかと思います。
経験値の低い私も、彼女と同じです。
生きる場所も年齢も異なりますが、いつも会うたびに胸の奥に何かを感じる花時間です。
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