心の中を、色で表現するのは楽しいです。
その人の持つ感性が、色を通して形になるから。
何色の花材が良いか・・先生に問われる中で、今回末っ子は「黒と赤」をリクエスト。
私の知る限り黒花材は、カラー、チョコレートコスモス、バラ、ペチュニア、チューリップ・・。
もっと調べたらありそうだけれど、ざっとこんな感じ。
残念ながら黒花がなかったので、純黒のリボンを頂きました。
赤花は、スプレーバラとガーベラを。
グリーンアイビーが、フラメンコ特有の手の動きに見えます。
イメージは、「カルメン」(笑)?
黒と赤って、とても素敵です。
娘のアレンジを見て、純粋にそう思う母でした(笑)。
リボンは私も手伝いましたが、今回以前と比べて成長したな・・と思う箇所が2点ほど(笑)。
花顔を正面に振らせて斜めに挿すことを覚えた模様。
それから、前回習得した記憶が蘇ったのか、アイビーでアーチを形作ることも、黙々としていました。
当日いつもの私と同じく5時に目覚めた彼女は、11時前には空腹と眠気で「お昼ごはんにしたい!」の連発です。
教室の花カフェで、早目のランチ。
デザートまで美味しく頂いて大満足で帰宅しました。
子どもの頃の一緒に過ごした花時間が、大人になってからの心地よい思い出に変われば良いな・・と思っています。
そして、花を、自然を愛する子になって欲しいなと。
もっと早くから花時間を知りたかった私が、彼女に密かに望むことです。
とても乾いた印象の強い多肉植物。
ガラス容器の中に自分だけの自然空間をつくりたい次女は、癒しの園芸スタイル“テラリウム”に夢中です。
店先でプ二プ二したミニプランツを見つけては、どんな世界をつくろうかと想像に胸膨らませています。
生き物、植物を好む彼女を見て重なるのは、やはり私は亡き祖父の園芸姿しか思い浮かぶものは他にはありません。
小さな石や岩を配置したり、小道を造ったり、水甕や骨董品を置いてみたり。
鮮やかなピンク色のクジャクサボテンの花を拝ませてくれたのも祖父でした。
庭を壊してから残った鉢植え中で、思い出の多肉植物はまるで薔薇のような“エケベリア”。
何十年と生きているので、茎は蛇のように伸びてきて、ただただ驚きです。
ぷっくりした葉に、十分な水分を蓄えているようなので、耐久性は抜群(笑)。
次世代まで生き抜いてしまう目の前のエケベリアに、熱帯植物の底力を感じずにはいられません。
そういえば“テラリウム”に心奪われている彼女は、小さなカメも飼っているのでした。
日中彼女不在の際は、専ら私が子守しますが。
カメも多肉植物も、どちらも生命力の強いお二方。
世話をする一方で、家族の成長を逆に見届けてくれそうな頼もしい存在です。
今日の生花レッスンは夏休みということもあり、末っ子同伴で。
NFDのカリキュラムは一先ず置いて、涼を求める花あしらいとなりました。
古くから日本人が親しんできた縞模様でお馴染みの、十草(トクサ)。
シダ植物だというけれど、所々の節がアクセントになって、竹にもアスパラにもツクシにも見えて仕方ない“和”を感じる植物です。
こちらを用いたアレンジは、私にとってはアートです(笑)。
トクサの中は空洞になっているので、針金を通しての形作り。
全体のシルエットは、こんな感じです。
ベージュピンクのバラ“デザート”は、古代ギリシャのローマ時代から人が愛でていたという歴史を感じる美しいバラ。
微かに酸味のある芳香がします。
外花弁が淡いグリーン、中へ行くほどベージュピンクの色味が濃くなって、クラシカルな雰囲気です。
“ドラセナ” や“ゲイラックス”のグリーンの間からは、紫色の花材を配色して。
とげとげの真ん丸姿は、ハリネズミみたいな可愛らしさ(笑)。
鮮やかな瑠璃色がきれいなキク科の“ルリダマアザミ”です。
今日はどの花材も甲乙つけ難いくらいに、素敵です。
“テッセン”は、その細くて張りのあるステムと垂れ下がる花に心惹かれます。
クレマチスは種類の多さから、一年通して楽しむことが出来ると言いますが、私にとっては夏の花かな(笑)。
くいっと持ち上げられた蕾が、とてもクレマチスらしく感じます。
次回の生花レッスンは、9月から。
それまで子どもと過ごす夏休みと暑さを乗り切る活力を、今日の花時間からフルチャージしました(笑)
ちびっ子の作品は、また後日。
2016.7月号(No.86)のこどもたっちコラムです。
夏休み。
子どもたちの賑やかな声が、暑さをさらに増幅させます。
打ち水、風鈴、よしずやすだれ、行水、夕涼み、夏野菜。
暑さをしのぐ昔ながらの知恵を総動員して、今年も思い出に残る夏の休日を過ごしたいところ。
花装飾も、涼を感じたくてひと工夫です。
金魚鉢のような丸いガラス花器に、クリスタルアイスを敷き詰めて「マジカルウォーター」と呼ばれる人工水を流し込みました。
この人工水の正体は無色透明なシリコーン樹脂。
固まるとまるで本物の水に見間違えるほどリアルで涼し気な様相になります。
使用するアーティフィシャルフラワーは、“つる状植物の女王”と呼ばれるクレマチス、プラチナのように光る渦巻き繊毛に覆われたクレマチスシード、糸状の繊細な葉が特徴的なニゲラ。
全てキンポウゲ科と呼ばれる植物で、多くは可愛らしい花を咲かせますが、アルカロイド(窒素を含む天然有機化合物)を含むものが多く、毒性と薬理性が表裏一体の種族です。
今回は涼を感じる色や葉の形に着目して、人工水との相乗効果を期待しました。
枯れない涼花アレンジの完成です。
葡萄好きにとっては、店頭に並ぶ旬の季節が待ち遠しいです。
デラウエアよりも、大粒の巨峰やマスカットが好み。
まさに夏から秋にかけてのこれから、滴るような瑞々しさを求めて買い物の度に陳列棚を覗き込みます。
昨年は、シャインマスカットに魅了されました。
数年前の夏に、生まれて初めてマスカットの名産地・・岡山を訪れたことがあります。
時間的に許されれば、もっと滞在して果樹園めぐりをしてみたかったし、晩夏の候に葡萄狩りも愉しみたい(笑)。
個人的にはそれほどに大好きなマスカットだけれど、長女的には芳しい葡萄の香りは少々苦手なのだとか。
人の好みは色々別れるものなのです(笑)。
ガラス製のコンポートに、フェイクのマスカットを入れてアレンジしてみました。
食べ物が入ると、心なしかキッチンに溶け込みます(笑)。
ニゲラの葉が、今回は“キモ”でしょうか。
共に合わせたアジサイやデルフィ二ウム、ニゲラの青紫色は、私にとっては心地よさという点で強く惹かれる色。
遠い昔の記憶を辿って見たら、幼いころの衝撃的な(・・とまで言うのかな)色との出会いがありました。
この色って、ハチアズレ(アズレン含嗽用顆粒)のなんとも形容しがたい色です(笑)。
実家の薬用の引き出しの、鮮やかなコバルトブルーの薬袋に入っていた綺麗なうがい薬。
溶かしてうがいする行為も、幼心に不思議に感じましたが、溶けた後の水の色は、まさにこんなきれいな青紫色です。
心地よい色の記憶は、子どもの頃に作られるのかな・・などと考えてみたり。
心の琴線に触れるきっかけは、どこに潜んでいるか分からないものです(笑)。
自宅でちょっと愉しんだら、いつもの如く仕事場へこっそり搬入。
今日は不気味なくらいに涼しいですが、足を運んでくださった方に夏の暑さを一瞬でも忘れてもらうために(笑)。
幼稚園卒園から、無事に入学して元気に過ごすこと3か月半。
一学期は今日で終わりです。
毎日登校できたことが凄いと思うし、学校での出来事を教えてもらうことがとても楽しみでした。
当たり前に思えることを、そうではないと感じて子どもと一緒に過ごすと、また新たな発見があって喜びの子育てに変わっていくのを感じています。
手一杯だった上の子たちの子育てから学んだこと。
加えて年の離れたびっくりっ子からも、これから学ぶこと。
まだまだ色々なことが待ち構えているのだろうな・・と思う日々です。
さてと、明日からの夏休みはどう過ごしましょう(笑)。
先ずは、休みを待たずして、一昨日から咲き始めた彼女の朝顔観察が日課になりそうです。
宿題を早めに終わらせるのは、もちろんお約束。
ゆとりのある夏休暇にしたいと、末っ子以上に身構えてしまう私がいます(笑)。
彼女に向き合う母親の自分をクールダウンさせながら、色んな発見を愉しみたい夏にしたいかな。
可愛らしいオルネフラワーを作って持ち帰ると、特に末っ子は大喜び。
興味本位で覗いてきた後は、いつの間にか自分の空間へ持ち込み、私の手元から消えています。
お星さま、エンジェルに続いて、気がつけばこちらもその流れです(笑)。
ティファニーブルーのバック幕に登場するのは、ペープサートのようなオルネ三種。
“ヒイラギ”・“雪だるま”・“星のしずく”を並べたら、「冬物語」が仕上がりました。
ホワイト×シルバー×ミントグリーンの組み合わせは、私がイメージするところ冬の色。
肺の奥まで届きそうなキーンと冷たい外気と、真冬の静かさを象徴するクリアな色相が好みです。
真夏に冬モチーフを見ると、冬生まれの彼女は大騒ぎ。
クリスマス&誕生日プレゼントに、今年は何をリクエストしようかと考え込む様子が可笑しいです。
じっくりじっくり考えて、今年もお手紙くださいな(笑)
それにしても、暑いです。
どちらかというと夏より冬が好き!
・・・梅雨明けも、間近かな。