2017.7月号(No.98)のこどもたっちコラムです。
学生時代に初めて買った瑠璃色の花瓶。
薬瓶にも似たこの深い色には、訳もなく惹かれてしかたありません。
でも悲しいことに、私が好むインテリアには合わないのです。
好きなのに調和しない・・そんなジレンマは、生活空間のちょっとしたスペースに部分使いすることで、どうにか解消しようと試みました。
深海や宇宙を連想させる瑠璃色には、ブルー系統のプリザーブドや、シルバーリーフのアーティフィシャルで涼やかさを添えて・・。
「瑠璃(るり)」という言葉の持つ響きも素敵。
紺碧色が美しい宝石「ラピスラズリ」は、瑠璃(青金石という鉱物)が主成分の希少な石。
遠い昔、エジプトでは王朝古墳から見出されたり、ヨーロッパではこの石をすり潰して顔料にしたり。
日本では、正倉院の宝物に「瑠璃坏(るりのつき)」が納められています。
生花のあしらいでも、青色は貴重な花材です。
直観力や集中力を高め、心身を安定させ、冷静な自分へと向かわせる瑠璃色。
我が子と向き合い過ぎて心が波風立つ時には、このボトルに目をやって、ひとつ深呼吸・・かな。
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